微分・積分の意味がわかる―数学の風景が見える (数学の風景が見える)



微分・積分の意味がわかる―数学の風景が見える (数学の風景が見える)
微分・積分の意味がわかる―数学の風景が見える (数学の風景が見える)

商品カテゴリ:物理学,化学,数学,地学,科学,学習,知識
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とてもおもしろい本である。よく「数学は社会では役に立たないから不要である」と主張する識者がいる。なかには「自分は社会に出てから二次方程式の解の公式を使ったことがない。だから不要である」と平然と主張する者さえいる。こうした識者からの批判に対し、著者らは「私たちは心豊かに生きるために勉強するのである」と主張する。

本書は明快でわかりやすく、大胆かつ斬新で内容が深い。1つの項目は見開き2ページでまとめられ、しかも数式よりも図表が豊富で親しみやすい。また、各々の項目もありきたりでなく「風速の測り方」、「用紙A判、B判」などよく工夫されている。大胆で斬新な点は、たとえば、さまざまな関数の導入として、計算や公式を廃し、まるで絵画のようにグラフを並べて読者にそれらを鑑賞させたり、つまずきやすい特殊関数の微分では、グラフを使って実際に手作業で微分をしてみせたりしている。数学的な形式よりも「どうしたらわかりやすいか」をとことん追求している点が本書の最大の特徴である。

とはいっても内容は実は高度であり、大学初年度で習う解析学から微分方程式論のはじめぐらいまでをカバーしている。本当のゆとりの教育とは教える程度を下げることではなく、余計なことを省いて本質的な内容をじっくりと教育することなのではないだろうか。手計算をしなくても済むように工夫されているので、電車の中で、あるいは寝転びながらでも読むことができる。数学に苦手意識がある人や意欲的な中高生にはぜひ読んでほしい1冊である。きっと数学の見方が変わるはずだ。(別役 匝)



高卒理系向け

 最初は微分の概念から始まり、一見丁寧な内容に見えます。しかし、途中から急に難しくなるように思えます。たとえば円を三角関数で表すところなど、数学の知識がある程度ないと戸惑うところだと思います。積分の公式も、わかりやすい求め方などがあればよかったと感じます。積分の(基本定理の)証明にも少し無理があるように感じます。

 本来もっと詳しく書くべきところを見開き2ページで納めようという試みに無理があると思います。読みやすい本という発想が裏目に出てしまった感じです。

 この本が難しい場合はほかの入門書をあたったほうがいいと思います。
また、ある程度微分積分の知識があるのなら、大学生向けの微分積分の中にはもっといい証明が載っていたりしますから、その系統の本をあたるのもいいかと思います。
 
あまりよくない

 数学を苦手としている人向けに書いているつもりだろうが、公式などが突発的にでたり、説明が不足だったりでわかりやすいないようだとはいえなかった。初学者の入門書にはなり得ない、と思う。
良い教科書

現在の検定教科書は、型にはまった内容で面白みがなく、表面をなぞるだけでわかりにくいと感じる高校生に、これを読むように勧めたい。この本は本質的な理解を目差している良書である。本書の対象は社会人のようだが、中高生にこそ勧めたい。学校の授業で、教科書としても使えるのではないか。
高校時代のもやもやが晴れる

「知るは楽しみなり」というが、学んだのにも係わらず、今一つ不得要領の事柄が残ったときの居心地の悪さは、「知らぬは苦しみなり」といえるかもしれない。

評者にとってその一つは微分・積分である。大学受験の時に積め込んだ微分・積分の知識は、正に受験用のマニュアルとしての知識であった。その後、微分・積分を必要とするような環境になかったために、結局、微分・積分が何のためのものであったのか、あるいはその考え方の基本は何なのかは、おぼろげな霧の中という感じであった。

本書は、そのような悩める者への良い解説書になっている。無限小数の不思議といった数学にまつわる話題から始まり、徐々に、微積分への解説へと入るが、微積分の公式を忘れていたとしても、十分に理解可能だ。

移動の距離などといった数字で捉え易い現象と異なった、例えば「速度の時間による変化」を捉えようとするものが、微分であり、その微分の考え方の逆が、積分であること、積分によって、例えば球の体積や、表面積が求められることが理解できる。

受験時代からの霧が晴れたとまでは言わないまでも、本書によって多少は胸のつかえが下りたような気がする。



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